AIと人事は、ここまできている。
前回に引き続き、以下の本から気になった内容を取り上げます。
牛丼の吉野家が、AIを使ったシフト作成サービスを活用している事例。
セコムのクラウドサービスです。仕組みは、
【仕組み】
①スタッフがスマホで勤務希望を登録。
②登録された勤務希望日を基に、シフトを自動作成。
③空きができたシフトに対して、AIが応援候補者を抽出。
依頼の仕方までレクチャー。
これにより得られた店長、お店側メリットは、
【メリット】
その一、数時間かかる事もあったゼロからのシフト作成業務が不要に。
その二、浮いた時間を、スタッフの育成や顧客サービスへ回せるようになった。
その三、スタッフの希望を8割以上満たせるシフト作成ができるようになり、
スタッフの満足度がアップした。
その四、複雑なシフト作成も容易にできるので、多様な勤務形態を求める従業員を
雇いやすくなる。
その四については、当方が思うメリットですが、
人手が足りない飲食業界。
時間や日数が限定される子持ちの主婦や、学生などを雇う際の心理的ハードルが下がると思うので、店長にとってはとてもありがたい事では。
当方も飲食店で働いた経験がありますが、店長や正社員はとにかくやる事が多い。
開店時間という「締め切り」がある中で、スタッフ管理などバックヤード業務の負担が減るのはとても良いことで、飲食店で働く人が増えてくれると良いなと思います。
以前、この業界にお世話になっていた者の願望として。
AIは店長を助ける強力な相棒か。
さて、このサービス、どこに一番AIが効いているかというと、
仕組みの③
過去に応援要請に答えてくれた実績を基に、
「〇〇さんへ依頼したら」みたいなレコメンドが
出る事は想像できるところ。
凄いのは、依頼の仕方までレクチャーしてくれるというところ。
スタッフには事前に30問のアンケートを取っておいて、
各自の志向を把握。働き甲斐を求めるタイプ、決められた時間以外は
働きたくないタイプ、などに応じて、要請の仕方のコツをアドバイスしてくれるそう。
ただ、実際に要請するのは人間なので、
そこがうまくないと、折角のAIのアドバイスも、無効になってくる。
人間のコミュニケーション能力も、まだまだ磨かないといけないという事です。
この機能、例えば部下の育成など、色々な事に応用できる気がする。
キャリアコンサルタントが、人事、採用に関わるAIやテクノロジーの知識を持つ事は
必須だと思います。企業に導入提案できる事で、キャリアコンサルタントの必要性が上がると思うからです。
詳しく読みたい方は、是非本をお手に取ってみてください。
以上