こんにちは。
当ブログでも何度か触れてきました、改正入管法。
いよいよ、4月1日に施行されます。
各業界で受け入れに向けての試験制度が公表されてきました。
今回は、先陣を切る「宿泊業界」について、内容を確認してみます。
新しい制度だけに、興味深い点が多々見られます。
東京五輪に間に合わせろ。
以下のWEBをサイトを見てください。
設立が2018年9月27日ですので、
まだ設立間もない組織です。
宿泊業界では今でも、以下の2つの在留資格の外国人労働者が働いています。
1、「技術、人文知識、国際業務」
2、「外国人留学生」
1は主にフロント、外国人の人事関係、マーケティングなどで、
単純労働は禁止されています。
2は資格外活動となるので、週28時間までと制限があります(夏休み等長期休暇期間は40時間)。
2016年3月に政府が策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」の中で、
2020年に訪日外国人旅行者数4,000万人、
2030年は同じく6,000万人にという目標を掲げています。
ちなみに、2017年の実績値は1,375万人。
2020年に4,000万人は難しそうですが、なにしろオリンピックがあるので、
大きく伸びる事は間違いなさそうです。
そこを目指しての、改正入管法であり、社団法人設立であり、先陣を切っての
試験実施であることは間違いありません。
その試験の中身は。
試験実施日は4月14日。
試験の内容についても、社団法人のWEBサイトに記述があります。
合格基準は(特定1号の場合)、
1、「受入れ分野で即戦力として活動するために必要な知識または経験を有すること」2、日本語能力は日常会話(「日本語能力試験」でN4レベル以上)があること。
1の具体的業務分野は、「フロント」、「企報・広報」、「接客」、「レスト ランサービス」、「安全衛生・その他基礎知識」に関わる5分野。
具体的な問題を見ないと何とも言えないが、「フロント」、「企報・広報」は「技術、人文知識、国際業務」で認められている分野なのでハードルが高そうだ。
「接客」は当然日本語能力の高低が大きく影響するのは想像ができるので、
漢字の読みと意味の把握が入るN4レベルということだと、
ここもややハードルが高そうな感じ。
「レスト ランサービス」に関していうと、現在も多数の外国人留学生がなどが
ファーストフードなどで働く現状を見ると、もしかしたら一番点数を稼げる
項目のかもしれない。
「安全衛生・その他基礎知識」については、どのような問題が出るのか
皆目見当がつかない。
ちなみにN4レベルの日本語能力のイメージとしては、
「簡単な漢字の読み書きはできる、コンビニのレジの外国人店員さん」
といった感じか。
以下のサイトで例題を解いてみる事ができます。
しかし、よくある質問ページに気になる記述がある。
今回の試験に向けての勉強用テキストなどはなく、
インターネットで「ホテル 仕事内容」などと検索し、
そこにでてくる仕事内容が参考になるとのこと。
え?、そんなライトな勉強の仕方で受かるくらいのものなのか?
と疑問が湧いてくる。
問題は30問で、概ね65%の正解が合格ライン。
大体19~20問解ければ良い計算。
やはりハードル下げているのかな??
(別途口頭による判断試験というのが6問あるが。)
受験者の申込状況、受験費用は。
このブログを書いている時点で、
東京は既に受験定員に達している。
受験人数の記載がないので、これが凄いことなのか順当なのかよくわからないが、
五輪関係者は上々の出だしと、ホッと胸を撫でおろしていることだろう。
最後に受験費用。
なんと、たった2,000円。
渡航費なども含めると受験者の持ち出しはそれなりの金額にはなるのだろうが、
キャリアコンサルティング技能検定2級の受験で
38,800円も持ってかれ(その上不合格となった)身としては、
なんともいえない気持ち。
国家的意思が大きく働いているからこその
スペシャルプライスか。
それにしても、この金額差は大きいなあ。
キャリアコンサルティング技能検定2級も、4,000円くらいにしてくれないでしょうか。
とにかく、試験結果と、試験内容が公表されるのが楽しみだ。
いずれは過去問集なども出るのだろうか。
今後も改正入管法に、ますます目が離せない。
以上