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【独立への道を諦めた男】踏み出さなかった理由とは。

その男は、

組織に馴染めない。

 

仕事はできるのだ。

自分で考えてどんどん動く。

形となっている仕事を

引き継いでも全然おもしろくない。

そんなのイージーだ。

新規顧客を開拓させてほしい。

俺に任せろ。

 

指示されるのが苦手。

指示なんていらない、

やることはわかっている。

組織のルールの中で動くのが

おっくうでたまらない。

 

扱いにくいが、実績は上げた。

その仕事ぶりは評価を得た。

元々が生真面目で、実直な性格。

顧客からは信頼され、

それが本人の自信にもつながった。

 

「K君の良いところは、しっかりとお客さんに

ものが言えるところだ。」

 

社長からの言葉。

そりゃ有頂天になる。

もう、ここにいる必要は無い。

外に飛び出そうという気持ちが

一気に高まった。

 

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一国一城の主を目指す

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男は独立開業を考えた。

 

カイロプラクティックに目をつけた。

整体よりも理論がしっかりしていると感じ、

医療に近い雰囲気にも魅力を感じた。

 

当然施術の腕前が一番だが、

サービスの部分も重要な要素だ。

そこは得意なフィールド。

営業で養ったトーク、目配り、心配りが活かせる。

 

技術は学校で覚えればよい。

実際、2校見学に行き、卒業生が開いた

医院にも施術に行ってみた。

 

良かった。

妊娠中の奥さんを施術してもらった。

腕前はもちろん、雰囲気、会話。

 

もし、自分の医院を持ったならば・・・

空想が、一気に現実感を伴ってきた。

 

学校選びも重要だ。

 

「流行っている歯医者は、歯磨きの仕方もしっかり教える。

歯磨きをしっかりされると虫歯になりにくいので、

歯医者に来なくなる。そんなせこい考えの歯医者は流行らない。」

 

O専門学校の学院長の言葉。

徹底した顧客志向。

まさに自分が目指している方向性と重なる。

 

学校は決まった。

サラリーマンとのお別れのときが近づく。

 

あとは学校の門を叩き、

開業資金をため、

数年後に独立開業。

 

自信過剰な部分もあったかもしれないが、

成功した青写真はしっかりと見えていた。

 

計画、固まる。

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奥さんにも計画を打ち明けた。

年齢もまだ30歳。

子供も小学生に上がったばかり。

通学中は迷惑をかけるが、

夜中にアルバイトをすれば

生活できなくはない。

その分、

開業後は存分に恩返しをすればよい。

好きなようにすればいいと、

承諾してくれた。

 

いよいよ、願書提出。

その前に、

開業後の収支のシミュレーションを

ふと思い立った。

こういうことは、

なるべく早めにやっておいたほうがよい。

カイロプラクティック医院の標準的な

料金体系はリサーチ済だ。

 

うん?

これは、、、

もう一度計算してみよう。

ううむ、、、

 

思いもよらない葛藤だった。

 

踏み出さなかった理由

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数か月後、

男は家庭用品メーカーの営業として働いていた。

フライパンや、ステンレスザルの

素材を覚えることに

四苦八苦していた。

 

結局男は、

カイロプラクティックの道へとは

進まなかった。

 

なぜか。

それは、

どんなにお客さんが

来たとしても、

楽ができないと思ったからだ。

 

カイロプラクティック医院の売上は、

1人当たりの売上単価×施術人数である。

既に競合医院が乱立している中、

単価を上げるのは厳しい。

たくさん稼ごうと思うと、

自分がフル回転し、

常にマックスまで

施術し続けなければならない。

 

尻込みした。

休む間もなく働き続ける姿を想像した。

急速にやる気が萎えていくのを感じた。

 

独立を思い立った時に考えてほしいこと

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世の中に大きなものを残した起業家達に

共通することは何か。

 

それは、

仕事に対する情熱である。

その仕事が好きで好きで仕方ない。

人の役に立ちたい。

世の中を変えたい。

 

儲かっても楽はできないな、

などと計算機を叩いている時点で

成功するなどありえない。

 

必死にやる。

人に喜んでもらう。

気付いたら儲けがついてきた。

というのが起業家なのだろうと思う。

 

今思うと、

組織に馴染めないがゆえの逃げと、

絶対量としては少ない成功体験から

くる自信が作り出した、

一次的なムーブメント

だったとしか思えない。

 

あれから10年以上が経った。

紆余曲折あり、

人材紹介業に足を踏み入れた。

この仕事がハマッた。

9年続いているのがその証。

 

当時は、

諦めて正解だったんだと思う。

 

ただ、性格は変わらない。

未だ組織を飛び出し、

自己責任のもとで、

働きたいと思い続けている。

 

今の私がタイムマシンに乗り

当時の「私」に会いにいったら、

どんなアドバイスをするだろうか。

 

中途半端な気持ちなら辞めておけ、

と言うだろうか。

それとも、そのまま踏み出せ、

と言うだろうか。

 

年数を経て言えることは、

自分自身の特質は変化しない。

そして、同じタイミングでの決断は

人生で二度とない。

 

それだけは忘れずに、

これから訪れる一つ一つの決断に

向き合っていこうと思う。

 

後悔だけは、

しないように。

 

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過去に書いたコラムです⇊

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