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OODAループをご存じでしょうか?
業界の移り変わりが早く打ち手がいつも遅れる・・・
コロナで先が見えない・・・
現場が指示待ちで動きがにぶい・・・
こんな課題をお持ちのビジネスパーソンの皆さん、
試してみる価値はあります。
今回は、「OODAループ」を解説します!
以下の本を参考を読みました⇊
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OODAループとは?
元アメリカ空軍大佐のジョン・ボイドが発案した
戦略、意思決定スキルの一つです。
戦場で戦う兵士が使うことを想定して
発案されました。
「現場の自主性」
「アジリティ(機敏性)」
「迅速な決断」
が重視されています。
特に「アジリティ(機敏性)」は重要です。
「アジリティ(機敏性)」は
外部で起こるめまぐるしい環境変化に即応して、
自らの方向性を変化させることができる能力
と定義されています。
まさに、コロナ禍。
自らの業界がどちらへ進むのか、
思案している方も多いのでは。
ビジネスの答えは、簡単には見つかりません。
そうかと思えば、急激な流れが生まれることもあります。
環境に即応して迅速な行動を起こすには
OODAループを日頃から回す習慣が必要です。
PDCAサイクルとの比較
PDCAサイクルと比較してみましょう。
・PDCAサイクル→中長期的に戦略を実行するサイクル
・OODAループ→現場の自主性で迅速に実行する戦略
PDCAサイクルがそれぞれのフェーズを時間をかけて検証し、
実行するのとは対照的に、
OODAループは戦場の兵士が大方針に従い、
状況に応じて即断即応するイメージです。
それでは、
OODAループそれぞれのフェーズの解説です。
OODAループそれぞれのフェーズ
観察(observe)
環境を観察する。
環境には自分自身や敵、あるいはその物理的、心理的、精神的状況、
潜在的な敵味方が含まれる。
【解説】単に「見る」以上のことが求められる。
会社であれば、
代表者自らが現場、顧客へ足を運ぶなどし、
可能なあらゆる手段を使い情報を「吸収」する。
情勢判断(orient)
観察したものすべてが何を意味するかについて情勢判断し、
自らを方向づける。
【解説】観察して得た情報を、
社会環境や過去の経験に基づく断片的アイディア、
推測、印象などと組み合わせて多面的視点に作り変え、選択肢を判断する。
意思決定(decide)
ある種の決定を行う。
【解説】「明示的な意思決定」ではなく
「暗黙的な意思決定」が行われるのが理想である。
「暗黙的な意思決定」が行われるには、
自主性が根付いた組織文化が必要となる。
そのような組織文化を醸成するには、
「リーダーシップ」、「評価」の2つが必要であると
ジョン・ボイドは説いている。
行動(act)
その決定を実行に移す。
【解説】「暗黙的な意思決定」が行われれば
情勢判断が直接的に行動を統制することとなる。
つまり、焦点と方向性が明確に定まっていれば
暗黙的な意思決定は行われ、
観察→情勢判断→行動→観察・・・と意思決定を挟まない
ループを迅速に回すことが可能となる。
OODAループの実践に欠かせない3つのこと
本の中ではリーダーシップや組織論にも
言及していますが、私が読み解いた
OODAループの実践に欠かせない
ポイントは3つです。
1、焦点と方向性=ビジョン
2、相互信頼
3、リーダーシップ
特に1、焦点と方向性=ビジョンが何度も出てきます。
あなたの会社の経営陣は、
事業の焦点と方向性を明確に示しているだろうか?
不明確であれば、現場の行動はあちこちに向かい、
まとまりのないものとなってしまう。
2と3は自主性を生み出すために必要な要素。
本の中では、
相互信頼とリーダーシップを土台とした、
「ミッション型命令を支持する方法」
が大変参考になった。
ミッション型命令を指示する方法
1、「いま直面していることはこういうことです」
2、「やるべきこととその理由はこれです」
3、「これが、注意すべきことです」
4、「どう思う?」
5、「これがあなたのチームにやってもらいたいことです。
会社存続のために」
この、「ために」がポイントで、
更に、達成の方法(HOW)を決して指示してはいけない。
方法(HOW)については、
語ることが少なければ少ないほど望ましい。
経験豊富な世のマネージャー層にとっては耳が痛い。
自分のやり方が正しいと思い、
方法を細部まで指示していないか。
あれ、自分かなりあてはまる(汗)
語らないのって、難しい!
雑草は引き抜け
そして、ジョン・ボイドは、
焦点と方向性に従わない不満分子は取り除くべき
と説いている。
雑草は引き抜くべきと。
これは、ビジネスでは意見が分かれる
ところではないか。
確かに、会社の方針に従いつつ
自主的に動いてくれる社員だけで構成される
組織は理想だ。
しかしながら、異を唱える者を
すぐに解雇していては業務が
回らないということもあるだろう。
実際に、簡単に排除もできない。
実務では、全ての社員が
焦点と方向性に疑いなく従うのは
理想に近いのかもしれない。
しかしながら、
経営側が社員にすりより
焦点と方向性をぶらすことは論外である。
根拠と自信をもって掲げ続けることが
重要ではないだろうか。
まとめ
OODAループを現場で実践する際のポイントを
まとめます。
1、環境に即した「アジリティ(機敏性)」が大事である
2、経営側が焦点と方向性=ビジョンを明確に示す
3、焦点と方向性=ビジョンに従い、現場が自主的に行動する組織文化を
醸成する
4、現場が暗黙的に行動する組織文化を醸成するには、
「リーダーシップ」、「相互信頼」、「評価」の3要素が必要である
先が見えない世の中を
OODAループで乗り切りましょう!!
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